Far From Humanity

人類の 人を捨て去る 此の時に 本を携え 海を眺めむ

垢抜けた新海映画と取り残された俺についての試論(「すずめの戸締まり」感想)

新海誠の新作「すずめの戸締まり」でどうにも腑に落ちないところがあって、2回めみて来ました。

自分的にもやもやしていたものの原因がわかって「それか!」となったので改めて記事を起こします。

 

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いまいち乗れなかった『すずめの戸締まり』についての雑感

「すずめの戸締まり」が全国一斉公開しています。

早朝からやってるので、頑張って早起きして見てきました。

 

全体的な感想として、シロクマ先生と同じく「自分のストライクゾーンと違う」というのが大雑把な印象だったのですが、自分の背面の席の方が終始泣いていて他の方の評価も高いようだし、ちょっとその理由がわからずモヤモヤしていたので思考整理のために書いてみることにしました。

 

p-shirokuma.hatenadiary.com

 

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書き初め

人生もだいたい半分すぎようかという頃合いに、私は大きく躓いてしまった。

独身となり、結婚し、また独身になり、悠々自適な生活を送るのかというとそうではなく、ただただ寂しい日々を送るだけとなった。

 

寂しい……というのも以前の私であれば考えられなかった感情であり、自分自身でも驚いている。

大学で上京してこの方、一人暮らしで寂しいと思ったことなどなかった。

 

それが毎日のように寂しさを感じている。

新海誠が「悲しみはそこかしこにふりつもる」とかいったけど、本当にそれはよく的を得た表現だとおもう。

日々の何気ないところに、キッチンや、駅や、スマートフォンの通知や、歩く速度や、思考の頻度やすれ違う人たち、ファミレス、ゴミ捨て場、公園、本当にそういう隅々に悲しみが少しづつ堆積している。

あらゆるところに不在があり、しばらくはこの日常の喪失からは逃れられそうにない。

 

ずっと先延ばしにしていた書くことをはじめてみようか、と思って始めてみたが、自分のことを書くことは至極にがてなんだなと思った。

とりあえずマイペースでも少しずつあげてみたい。

 

悲しみは 突然きては 引いていく 海なき浜辺 君なき部屋に